「さあ、上って」
 朝礼台の上には、マイクが用意されていた。
「え? 何を……」
「本当に霞はバカだなぁ」
 ご主人様に耳打ちされて、やっとやることを理解する。
「あ……はい」
 ガクガクと膝が振るえて、登壇できない霞をご主人様が導いてくれる。
 登壇すると、校庭に沢山の生徒たちが出てきていることがわかる。
「あ……」
 また、零れた……
 外的刺激のみならず、精神的な刺激でも霞の肉体は反応するらしい。
「私は教育実習で来た、百地霞です……
 この身体で勉強を教えたいと思います……皆様、よろしくお願いします……はぁ」