その日の勤務が終わったら、つかさはそのまま夜勤シフトへ移行して、所在は備品管理室と言うことになる。
「明神」
「ん、横沢」
 声をかけられたのはそんなタイミング。
「つきあってもらおうか、備品としてな」
「……」
「ん? もしかしてまんじゅう工場へ行く予定か?」
「いいや」
「今日はダメだぞ」
「今夜は夜勤だ……定位置はこの施設内で」
 これから向かう予定だっただけに、何というか横沢の性格は以前と変わらない。
 何かに打ち込み始めると、他のことは目にも耳にも入らなくなるのだ。
「では、備品管理室で良いわけだな! 書類上も、そうなってるはずだ。」
 そして当然のように向かうは備品管理室、あそこで話しかけられた分、到着が遅れてしまったが、横沢は意に介さぬようだ。