「お疲れさまです」
 そっと服を着せてくれる。
「あ……」
 小夜の背後には、優勝したタクシー運転手が立っていた。
「あなたもここの事は知っていたんですね」
 彼は、執事の様に優雅に小夜に服を着せ終えてからニヤリと笑う。
 この撮影所に連れて来たのは、病院の同僚の筈だったのに……