「どうぞ、到着しましたよ」
 車が止まるのと、ピアスが止まるのは同時だった。
「はぁ……はぁ……は❤」
「もっと乗っていたいんですか、なら近所を一周しましょうか?」
「お、降ります!」
 必死にシートベルトを外すと転げ落ちる様に外へ飛び出した。
「またのご利用を……」
 テレビ局からずっと刺激され続けた全身が、まだジンジンと痺れていた。