「やっぱり時間がかかったなぁ」
 麻酔科医師が戻って来た時、小夜はボロボロの状態でそれでもしっかりと意識を保っていた。
「なんで、こんな事を……」
「まぁ運命」
「運命なんて言葉知らないわ、自分で何ともならない事なんて……」
 世の中にはいっぱいあるだろう、でも諦めない、諦めたくはない……
「まぁ出掛けるぜ、まだ目的は終わって無い」
「まだ行くの?」