「あんた知ってるぜ、天才外科医の大治小夜だろ!」
何人目かの男性が小夜の肩をいきなり抱き寄せてそんな事を言ってきた。
「え……はい」
「本当だ」
「美人女医で有名な!」
その声に反応して、周りにも気が付く人が出て来る。
「こんな名酒滅多に味わえないぞ、お替りしなくちゃ!」
「酒買って来い、このバケツが空になったら次の酒でも何でもいいんじゃないか?」
「そんな困ります……そんなぁ❤」
「こっちに格安焼酎だが大瓶があるぞ!」