「じゃあ日本酒一升行ってみようか?」
 麻酔科医師がそう言ってから浣腸器に日本酒を注いでいく。
「なんで、そんな事を……」
「この前急性アルコール中毒で運び込まれたのを誤魔化したのは僕だったんだけどね?」
 そうだ、花見の席で……思い出したくもない記憶だった。
「グリセリンやドナンくらいじゃ満足できずにアルコールに走るとはね」
「そういう訳じゃないのよ」
「だから、自分の酒量を知るべきだ、これを浣腸して、そのまま栓をしてあげるから今日の外来はそん状態でやってもらおうか?」
 全然意味が解らない、なぜこんなにも男たちは浣腸が好きなのか……なんで小夜の身体は感じてしまうのか?