「行くよ」
 走り出す日下くんに、小夜は引きずられながら、当たりを見渡してみる。
『どこに……』
 今の小夜を目視しながらコントローラーを操作しているはずなのだから、絶対に視界に入る場所にコントローラーを持った名誉市民がいるはずなのだから、早めに命令を聞かないとずっとこの状況が続いてしまう。