「じゃあ、次は何処に行こうか?」
 ハンバーガーを食べ終わった日下くんははカバンを持って歩き出す。
「ちょっと、ちょっと待って」
 小夜もハンバーガーは食べ終わっていても、セットのドリンクを持って立ち上ることになった。
「今日は楽しいからね、さて何に乗ろうか?」
「そうね、暗くならないのが良いわね」
 考えても仕方がないが、名誉市民が介入し難い方が良いに決まっている。
「あんなにお化けが弱いなんて意外だよ」
 もちろんお化けは怖くない、今日に限らず人間の方がはるかに怖いのを思い知っているのだから。
 そんな二人をベンチの背後から複数人の名誉市民たちが見送っていた……