「え、ええまた心配かけて……今日はもう」
立ち上りながらこっそりとにスカートを直す、言葉を選びながらの提案。
「そうだね、遊園地は刺激が強いから、今日の小夜ちゃんの身体には悪すぎたかもね」
帰ろうと言う方向に日下くんを持って行くのだが。
『小夜先生、今日のデートを降りようとしましたね』
ぼそっとそう小夜の耳に呟く麻酔科医には当然見抜かれてしまっていた。しかも帰ろうという流れになったはずなのに。
「持つよ、先にディナーとしようじゃないか」
日下くんにだけちゃんと伝わっていないのだった。