「分かったよ小夜ちゃん、またやってやるさ」
小夜の顔を自分に向けさせる、もう同じ人としての扱いではない。
「ああ……ちが、ちがうのよ」
「何が違うって言うんだよ!」
本当に何が違うのだろう、冷静な言葉は何一つ出て来ない、しかし日下くんがこうなってしまう切っ掛けは小夜自身にあるのだから、出来れば元の真っ直ぐな研究者に戻って欲しいと考えてしまう。