「よーし、よく走った」
道場に戻って来た時、小夜は全身汗まみれでビショビショになっていた。
走るだけなら、それは簡単だ。
「はぁ……はぁ❤……」
快感と闘いながら、四つん這いで走るなんて行為。
「もう……」
肉体にも精神にも、怪しげな誘惑が付きまとう。
「牝としての喜びがあっただろ?」
つい、肯定してしまいそうになる。
「そんな……」