「取りに行かないと、帰れないんじゃないのか?」
 師範代はドアは開いてると指差している。
 そう、服だけならまだしもコテツが抱えているのはキラメイチェンジャーもだから、何としてでも取り返さないといけない。
「行きます……」
 意を決して、犬小屋へと足を踏み入れる。
「コテツ、返して……大事な物なのよ」
 既にコテツは、かつてのコテツではない事は分かっていても……さっき牡牝の関係になってしまったとしても。
「お願い、返して……」
 ドキンッ……
 人として、越えてはいけない関係。
 ドキンッ……
「コテツゥ……」
 ドキンッ……
『コテツ×サヨ』の名札が脳裏をかすめた……