「ごちそうさま……」
お茶碗を置いた地祇の瞬間に。
「ほら、ちょっとこれを吸ってくれ」
「え?」
口に当てられたハンカチからは吸気系の麻酔薬である事を、当然小夜は理解出来た。
「あ……」
だがそこまでだった、意識が飛ばされてしまう事だけは理解していた。