「今日はこっちだな……」
 手を引かれて小夜が連れて行かれたのはマンションの中ではなく、植え込みの向こう側にある芝生の敷き詰められた共有スペース。
 道路面に植えられた生け垣の合間からも外が透けて見える。
 さっき迄いた玄関前のホールよりは少しマシになっただけとも言えた。
「水道もあるし、今日はたっぷりと水で浣腸か?」
 警備員も運転手も鍵開け師まで、それで同意が出来ているようだった。
「ああ❤」
 グルグルグル……
「そろそろ限界の様だな」
 小夜は全身を痙攣させて蹲ろうとしたが。
「待て」
 ガシっと掴まれると後ろ手て縛られて、皆の前にお尻を向ける様にして立たされる。
「あ……❤やぁ❤」
 ブッ! ビュルビュルビュル……
「あひぃん❤!」
 我慢していたものを一気に吐き出すように、ゴムホースと一緒に大量の水が噴き出してくる。
「よく耐えたな、男の前で出せばよかったのによ」
「ああ❤ ああああ!❤」
 そんな言葉も聞こえない排出が続くのだが、病院でも麻酔医師と幸也によって大量のグリセリン&ドナン浣腸をされていた為に出て来るのは入れたものだけだ。
 それ以前に如何なる瞬間でも浣腸され続けているために、もう長い事固形物を排泄した記憶が無い。
「あ❤……ああ❤❤……」
 この肉の欲望に身を任せてしまえたらどんなにか楽になれるか……小夜には選択できない行為ではあるのだが。