ガリガリガリ……
 背後に設置された見覚えがある機械、マンションの上の階のおじいさんが小夜を腸詰めにした時に使っていた機械に似ている。
「それ……」
 その中へ赤い実がザラザラと投入され、中でミキシングされて粉々になっている音が聞こえている。
「唐辛子です、各地から取り寄せたさまざまな種を使ってこのレストランでは楽しんで頂いてます」
「と、とうがらし?」
「ええ、季節や好みによって多種多様、キャロライナリーパーやブートジョロキア、ハバネロなどもございます」
 豆板醤の瓶も傾けられて、多少の水分も追加されていく……
「え……え?」
 アナルに装着されたパイプの中を、粉々にされた唐辛子の粒子を含んだ空気が小夜の腸内へ向かって溢れ出ている様だった。