ズルリ……ドサッ
全身の力が抜けた様にヒメノの身体が崩れ落ちる。
「今夜のベットはあの老紳士の館だそうだぜ」
「え? ヨコザ様?」
まさかこんな頻度であそこに行かなければならないなんて。
「何か?」
「いえ……その」
こんなにもはっきりとものが言えないヒメノなど国民が見たら驚く事だろう。
「わかりました……」
結果として言われた事は行わなければならないのだから、恐怖があったとしてもそれを断る権利などは最初からヒメノには無いのだから。