「そんな…」
 膝から崩れ落ちるコガネ。
「だから、僕は“君”と“食べ物”の物々交換をしようと思って声をかけたんだよ。」
『物々交換』なら『売買』にはあたらないからね、と男は笑う。
 コガネは男に連れられて彼の家へと向かう。
「さて、僕が用意できる食料はパンと野菜だ。」
 男は商人で、トウフ国から仕入れた物をシュゴッダムの商店に売っていると言う。
 他にも色々と取引きをしていると言う。
「さて、君が提供できる物は何かな?」
 コガネの体をジロジロと見ながら聞いてくる。
「う…」
 男がコガネに求めている事が何か理解している。
 しかし、ソレをコガネの口からは言いたくは無かった。
「それは…」
 コガネが持っている私物を羅列して見るが、男は首を横に振る。
「そんな物、君からもらわなくても、簡単に手に入る。」
 男は笑う。
「取引に応じる気が無いなら、帰ってもらおうか。」
 男がコガネを家から出て行くよう言う。
「………っ」
 コガネは拳を握りしめて覚悟を決める。
「私を……私の体を………」
 男がいやらしく笑う。
「君の体?」
「う…私の体を好きにしていいから…」
 コガネは顔を背けて、自身を提供すると言う。
「君の体にそれだけの価値があるのかい?」
 男はコガネに詰めよる。
「お願いします…食べ物を…」
 コガネにはソレが精一杯のセリフだった。
「仕方ないね…」
 その場で服を脱げと言われ、辿々しく服を脱ぐ。
 胸と股間についたピアスを見た男はコガネにわからないように笑う。
 服を脱ぎ終えたコガネが体を手で隠そうとする。
「隠すな、検分中だ。」
 コガネの体に何をどれくらい渡す価値があるのか確認していると言う。