「うっ……そぉーーれえぃっきゃ!」
掛け声も出さないといけない、しかし声を上げようとすると身体の最奥で動きを邪魔してくれるのだ
「おいおい、何ちんたらしてるんだよ! うちのバスケ部負けてんじゃんか」
男は円の背後でスイッチボードをいじりながらうったえる
「ひゃい!」
こんなもので逝ったりはしないと円は思っていた、しかしほとんど全裸で体育館のなか足を上げている自分の異様さが怪しい快感を生んでいた
「ほらほら、このままじゃ仕置きだぜ」
いつもは3人で踊るステップを一人で踊る、迫力もコンビネーションもすべて台無しだ……そして
「えう……えう……えぐ」
こらえてもこぼれる涙が視界すら塞いでいた。