「そうなの、今日はこちらに泊まるから……晩御飯はそちらで」
千鶴は子供達に電話をかけさせられていた
「ええ……申し訳ないわね……あやか」
助けを求めようと一瞬考える
「千鶴お姉ちゃん、今何か余計なこと考えたでしょう?」
背後からすべてお見通しと少年の声がする
「じゃあ、よろしくね……また」
動揺を悟られる前に受話器を置いた
「そんなこと無いわよ」
きっと何があってもあやかは助けに来るだろう、しかし巻き込むわけにはいかないと思ったのだ
「そうかなぁ」
疑う声が響く
「本当よ」
昨日までの自分はここにはいない、子供に愛されていた、信用されていた自分は