「たしかにこれほどまでに魔力が押さえ込めるとは」
 彼女自身が驚くほどに今の彼女は普通の人間だった、これならば結界も彼女だと認識しないでいてくれるだろう。
「よし、外に行く前に茶々丸を連れてこないとな、いつでも傍にいろと言っているのにしょうがないやつだ」
 嬉しそうに結界の外を見つめる彼女に
「その必要はないですよ」
 教師の声はがらりと変わっていた。