その日も一人の生徒が現れ貸出票を提示した
「こいつをお願いします」
 それは最近の合図だった
「あ……はい……」
 消え入りそうな声でのどかは返事をする
「君がやってくれるんだろ?」
 彼女の備品としての仕事でもあった